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🐝ハチ刺されとアナフィラキシーショック:命を守るための正しい知識と対策
🐝ハチ刺されとアナフィラキシーショック:命を守るための正しい知識と対策
夏のアウトドアや農作業中にハチに刺されるリスクは高まります。特に、スズメバチやアシナガバチ、ミツバチなどの毒針を持つハチに刺されると、重篤なアレルギー反応「アナフィラキシーショック」を引き起こす可能性があります。これは命に関わる緊急事態です。(osaka.med.or.jp, epipen.jp)
この記事では、ハチ刺されによるアナフィラキシーの症状、応急処置、エピペンの使い方、予防策について、厚生労働省や日本アレルギー学会の最新ガイドラインをもとにわかりやすく解説します。
⚠️ アナフィラキシーとは?
アナフィラキシーは、アレルゲン(アレルギーの原因物質)に対する過剰な免疫反応で、全身に急速な症状が現れる重篤なアレルギー反応です。ハチ刺されの場合、初めて刺された時よりも、2回目以降の方が重症化しやすい傾向があります。
主な症状
皮膚:蕁麻疹、かゆみ、赤み、腫れ
呼吸器:息苦しさ、喘鳴、喉の腫れ
消化器:腹痛、吐き気、嘔吐
循環器:めまい、血圧低下、意識障害(日本予防医学協会, 厚生労働省, 都道府県労働局所在地一覧, osaka.med.or.jp)
これらの症状が急速に進行し、ショック状態に陥ることがあります。特に、呼吸困難や意識障害が現れた場合は、直ちに救急対応が必要です。(日本予防医学協会)
🚑 ハチに刺されたときの応急処置
安全な場所へ移動:ハチの攻撃が続く可能性があるため、速やかにその場を離れましょう。(osaka.med.or.jp)
針の除去:ミツバチに刺された場合、針が皮膚に残ることがあります。爪やカードのようなもので横からそっと取り除きます。(osaka.med.or.jp,)
患部の洗浄と冷却:流水で患部を洗い、清潔な布や冷水で冷やして腫れを抑えます。
毒の除去:毒吸引器があれば使用し、毒を可能な限り取り除きます。(都道府県労働局所在地一覧)
薬の塗布:抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗布し、炎症を抑えます。
症状の観察:20分ほど安静にし、全身症状が現れないか注意深く観察します。(osaka.med.or.jp)
もし、息苦しさ、めまい、吐き気、全身のじんましんなどの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。 (日本予防医学協会)
💉 エピペン®の使い方と適応
エピペン®は、アナフィラキシーの緊急時に使用する自己注射型のアドレナリン製剤です。医師の処方が必要で、以下のような方に処方されます。
適応となる方
過去にアナフィラキシーを起こしたことがある方
ハチ毒アレルギーの診断を受けた方
アナフィラキシーのリスクが高いと医師が判断した方
使用方法
キャップの取り外し:エピペンの青い安全キャップを外します。
注射部位の確認:太ももの外側(衣服の上からでも可)に注射します。(エピペンホームページ)
注射:オレンジ色の先端を太ももに強く押し当て、「カチッ」という音がするまで押し込みます。
保持:そのまま10秒間押し当てた後、ゆっくりと引き抜きます。
マッサージ:注射部位を数秒間マッサージします。
使用後は、すぐに救急車を呼び、医療機関での治療を受けてください。
🛡️ ハチ刺されの予防策
服装の工夫:黒い服はハチを刺激しやすいため、白や明るい色の服を着用し、肌の露出を避けましょう。
香りに注意:香水や整髪料などの強い香りはハチを引き寄せる可能性があります。
巣の確認:作業前にハチの巣がないか確認し、巣を見つけた場合は専門業者に除去を依頼しましょう。(都道府県労働局所在地一覧)
静かな行動:ハチを刺激しないよう、大声や急な動きを避け、静かに行動しましょう。(osaka.med.or.jp)
これらの予防策を実践することで、ハチ刺されのリスクを大幅に減らすことができます。 (都道府県労働局所在地一覧)
📌 まとめ
ハチ刺されによるアナフィラキシーショックは、迅速な対応が命を救います。エピペンの正しい使用方法を理解し、常に携帯することが重要です。また、予防策を講じることで、ハチ刺されのリスクを最小限に抑えることができます。
万が一の事態に備え、家族や周囲の人々と情報を共有し、適切な対応ができるようにしておきましょう。