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痩せて「数値」も「痛み」も変える ― 家庭医と取り組む減量 × 生活習慣病・脂肪肝ケア(うじな家庭医療クリニック)

こんな悩みはありませんか?

  • 健診で「脂肪肝」と言われたけれど、何をすればいいかわからない

  • 血圧や血糖が高くて、「まずは痩せましょう」と医師に勧められた

  • 腰や膝が痛く、整形外科で「体重を減らすことが大事」と言われた

  • 自分なりにダイエットしてもなかなか続かない、効果が出ない

こうした悩みを持つ方はとても多いです。
でも実は、「体重を減らすこと」がそのまま「病気の治療」につながることが、最近の研究で次々に分かってきています。


脂肪肝と体重の関係

脂肪肝は、肝臓に余分な脂肪がたまってしまう病気です。放っておくと、糖尿病や心筋梗塞などにつながるだけでなく、肝臓の線維化(かたくなること)や将来の肝硬変に進むこともあります。

体重を5〜10%落とすだけで、肝臓の脂肪が減り、炎症も改善していくことがわかっています。
さらに、新しい糖尿病治療薬のひとつである GLP-1受容体作動薬(例:セマグルチド、チルゼパチド) が、脂肪肝の改善にも効果を示すことが大きな研究で報告されています【NEJM 2021, 2024】。
つまり、「体重を落とすこと」+「必要に応じた薬」で、肝臓を守れる可能性が広がっているのです。


血圧・糖尿病・膝腰の痛みにも

体重が減ると、全身にいいことがあります。

  • 血圧:体重を1kg落とすごとに、血圧が約1mmHg下がるとされています。10kg減れば、お薬を減らせる方もいます。

  • 糖尿病:体重を10kg前後落とすことで、血糖値が大きく改善し、中には薬が不要になる「寛解」に入る方もいます。

  • 腰痛・膝痛:体重が減ると関節への負担が減り、炎症や痛みもやわらぐことが確認されています。


当院でできるサポート

うじな家庭医療クリニックでは、次のような流れで「無理のない減量」を一緒に進めます。

  1. まず検査とお話
    血液検査やエコーで肝臓や血糖・血圧の状態を確認し、生活習慣も丁寧に伺います。

  2. 個別プランの作成

  • 食事:たんぱく質をしっかり摂り、糖質や脂質のとり方を調整

  • 運動:腰や膝がつらい方でもできる運動からスタート

  • お薬:必要に応じて糖尿病や高血圧の薬を調整し、希望があればGLP-1製剤についてもご説明します

  1. 定期フォロー
    数週間ごとに成果を一緒に確認し、途中でつまずいたときには軌道修正します。

  2. 痛みのケア
    整形外科的な腰痛・膝痛にも対応し、動ける体を整えることを大切にしています。


よくあるご質問

  • 「リバウンドが心配です」
    → 最初から「維持の方法」まで含めた計画を立てます。短期間の無理な減量ではなく、続けられる形を大切にします。

  • 「新しい薬は副作用が怖いです」
    → 吐き気などの副作用は、少量からゆっくり使うことで多くの方が慣れます。使うかどうかも含めて、ご本人と相談して決めます。

  • 「運動が苦手です」
    → 水中運動や自転車など、関節に負担の少ない運動をご提案します。


ご予約について

  • 当院は保険診療を基本に、必要に応じて自費診療も組み合わせて対応しています。

  • 健診結果や普段の薬をお持ちいただけると、より詳しくアドバイスできます。

👉 ご予約はこちらからどうぞ


まとめ

「痩せること=見た目のため」ではなく、
「痩せること=血圧・糖尿病・脂肪肝・腰や膝の痛みを改善する“治療”」 です。

「ひとりでは難しい」と感じている方こそ、まずはご相談ください。