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こんにちは、うじな家庭医療クリニックです。
今日は、2025年12月にJAMA Oncologyに発表された、大腸がんの術後補助療法に関する重要な研究についてご紹介します。
研究の背景
大腸がんは日本人の死因として上位を占める重要な疾患です。手術でがんを切除した後も、目に見えない微小ながん細胞が残っている可能性があり、これが再発の原因となります。
今回の研究では、セレコキシブという消炎鎮痛剤(COX-2阻害剤)を術後に使用することで、特定の患者さんの再発を防げる可能性が示されました。
ctDNA検査とは?
**ctDNA(循環腫瘍DNA)**とは、血液中に漂うがん細胞由来のDNAのことです。手術後12週間以内にこのctDNAが陽性であるということは、微小ながん細胞が体内に残っている可能性が高いことを意味します。
今回の研究では、ステージIII大腸がん患者の約18%がctDNA陽性でした。
研究結果のポイント
1. ctDNA陽性患者への効果
ctDNA陽性の患者さんにセレコキシブを投与すると:
- 3年無病生存率が約40%改善
- 5年全生存率も約40%改善
2. 従来の治療との組み合わせ
セレコキシブは、標準的な抗がん剤治療(FOLFOX療法)に追加して使用されました。
3. PIK3CA遺伝子変異との関連
過去の研究では、PIK3CA遺伝子に変異がある患者さんでアスピリンやセレコキシブの効果が高いことが知られていましたが、今回の研究では、ctDNA陽性という新たな指標が注目されています。
なぜセレコキシブが効くのか?
セレコキシブは、COX-2という酵素を阻害することで、炎症を抑え、がん細胞の増殖や転移を防ぐと考えられています。特に:
- がん細胞の増殖抑制
- 血管新生の抑制
- 免疫系の活性化
などのメカニズムが関与していると推測されています。
当院でのctDNA検査について
うじな家庭医療クリニックでは、Guardant Reveal(ガーダント リビール)を用いた大腸がんのctDNA検査を実施しています。
Guardant Revealとは
Guardant Revealは、血液検査で大腸がんの微小残存病変(MRD)を高感度に検出できる最先端の検査です。手術後の再発リスクを評価し、個別化された治療計画の立案に役立ちます。
検査の特徴
- 血液検査のみで実施可能(低侵襲)
- 高感度な検出能力
- 術後の経過観察に有用
- 治療効果の判定に活用
費用について
本検査は自費診療となります。費用や詳細については、お気軽にクリニックまでお問い合わせください。
こんな方におすすめ
- 大腸がん手術後の方
- 再発リスクを詳しく知りたい方
- 個別化医療に興味がある方
- 最新の検査を受けたい方
今後の展望
この研究は、精密医療(プレシジョンメディシン)の重要性を示しています。すべての患者さんに同じ治療を行うのではなく、ctDNAやPIK3CA遺伝子変異などの検査結果に基づいて、最適な治療を選択することが可能になりつつあります。
当院では、こうした最新の検査を取り入れ、患者さん一人ひとりに最適な医療を提供できるよう努めています。
注意点
セレコキシブを含むCOX-2阻害剤には、心血管系のリスクが報告されています。そのため、すでに心臓病などのリスクがある方には慎重な使用が必要です。
治療の選択は、必ず担当医とよく相談し、個々の状況に応じて判断することが大切です。
まとめ
- ステージIII大腸がん患者の約18%がctDNA陽性
- ctDNA陽性患者へのセレコキシブ投与で、再発リスクが大幅に低下
- 個別化医療の時代へ:遺伝子検査やctDNA検査が治療選択を変える
- 当院ではGuardant RevealによるctDNA検査が可能(自費診療)
大腸がんの治療は日々進歩しています。ctDNA検査や治療について気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
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