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まずはここだけ!要点3つ📝
保湿+外用ステロイドが基本。ステロイドは1日1回でも多くの方で十分🆗
顔まわり・デリケート部位やステロイドで不十分なら非ステロイド外用(タクロリムス軟膏・PDE4阻害薬・外用JAK・AHR作動薬など)を併用🧑⚕️
重症・難治では生物学的製剤(注射)を第一選択、経口JAK阻害薬は安全性を見ながら第二選択に📉
どんな病気?🧐
強いかゆみ、乾燥、赤い発疹が特徴。肘や膝の内側など“曲がるところ”に出やすいですが、体のどこにでも出ます。皮膚のバリア機能の低下と炎症が原因の中心です。
ケアの土台は「保湿」+「外用」🧴
保湿:ローション・クリーム・ゲル・軟膏、どれでもOK。今のエビデンスでは決定版の成分は未確定。
外用ステロイド:効果は確か。1日1回の塗布でも2回以上と同等の効果という解析もあります🙆
非ステロイド外用:
タクロリムス軟膏(プロトピック)/ピメクロリムス(エリデル)
PDE4阻害薬:クリサボロール(Eucrisa)、ロフルミラスト(Zoryve)
外用JAK:ルキソリチニブ(Opzelura)
AHR作動薬:タピナロフ(Vtama)
※比較試験は限られますが、ルキソリチニブ外用は高力価ステロイドに近い効果の報告も💡
重症・難治の方へ:全身療法の選択肢💉💊
当院では、症状の範囲・かゆみの強さ・生活背景(学校や仕事、妊娠希望など)を踏まえて共同意思決定を行います🤝
全身療法の比較(ブランド名つき・要点)📊
薬剤(一般名)/ 製品名 | 作用機序 | 投与 | 効果の目安* | ひとことメモ |
---|---|---|---|---|
デュピルマブ(デュピクセント) Dupilumab | IL-4Rα阻害(IL-4/13経路) | 初回600mg→300mgを2週毎皮下注 | EASI変化MD −10.5 | 小児にも適応あり。総合力が高く第一選択になりやすい💡 |
トラロキヌマブ(アドトラルザ) Tralokinumab | IL-13阻害 | 初回600mg→300mgを2週毎皮下注 | MD −6.2 | デュピルマブよりやや劣る解析結果 |
レブリキズマブ(イブグリース) Lebrikizumab | IL-13阻害 | 初回500mg→250mgを2週毎(16週まで)→4週毎 | MD −8.5 | デュピルマブと同等レベルの報告👍 |
ネモリズマブ Nemolizumab | IL-31阻害(かゆみ経路) | 初回60mg→30mgを4週毎皮下注 | MD −4.4 | EASIの改善は控えめだがかゆみの改善は良好✨ |
ウパダシチニブ(リンヴォック) Upadacitinib | JAK1阻害 | 15mg or 30mg 1日1回内服 | MD −11(15mg)/ −13.5(30mg) | 反応が速い⚡ ただし安全性に配慮(重感染・血栓など) |
アブロシチニブ(シビンコ) Abrocitinib | JAK1阻害 | 100mg or 200mg 1日1回内服 | MD −8.5(100mg)/ −12.8(200mg) | 多くは100mg開始→必要時増量⬆ |
* EASI変化のMD:プラセボとの差(マイナスほど改善)。16週前後のネットワークメタ解析を要約。
JAK経口薬の注意🔎:重い感染、血栓、心血管イベント、悪性腫瘍などのリスクに留意。第一選択ではなく第二選択と位置づけます。ワクチン計画や血液検査など定期モニタリングが必須。
当院のサポート💁♀️
塗り方レクチャー(入浴後5分以内の“保湿→薬”の順番がコツ🛁)
生活・学校・仕事との両立を含めたプラン作成📅
注射 or 内服の選び方を一緒に整理、副作用の早期相談窓口📞
この記事は一般向けの解説です。承認状況・適応・用法用量は国や時期で異なることがあります。最新の添付文書と保険適用は受診時に一緒に確認しましょう😊