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「外来化学療法を在宅へ。広島から始まる新しいがん医療のかたち」 — 外来混雑と医療人材不足を乗り越えるために —

がん治療を受ける患者さんの数は年々増加しています。
一方で、病院の外来化学療法室は満床・満員の状態が続き、治療開始が遅れたり、通院の負担に悩む方も少なくありません。
こうした課題を解決するために、私たちうじな家庭医療クリニックは、
外来化学療法を在宅へ」という新しい医療モデルを広島から発信しています。

在宅化学療法とは、適切に選ばれた患者さんが、安全なプロトコルと支援体制のもとで、自宅で抗がん剤や免疫療法の投与を受ける仕組みです。
英国のThe Christie at Homeや米国のPenn Medicineが先行し、フランスでは「在宅入院(HAD)」制度の一環として制度化が進んでいます。

日本でも、訪問診療・訪問看護・調剤薬局の連携により、在宅での投与が可能な薬剤(例:5-FU持続投与・ホルモン療法など)から段階的な導入が期待されています。

広島で直面している課題

広島市内では、がん患者数の増加に対し、

  • 外来化学療法室の席数が限られている

  • 病院医師の外来負担が増大している

  • 入院化学療法の病床も縮小傾向
    などの課題が浮き彫りになっています。

在宅化学療法は、「病院の負担を減らしつつ、患者の通院負担を軽減する」地域医療モデルとして、
病院と診療所の協働を再構築するチャンスです。

協力医療機関・施設への呼びかけ

現在、私たちはこの在宅化学療法モデルを広島全域で実装するため、
以下のような協力連携パートナーを募集しています。

  • 外来化学療法室を運営する病院

  • 地域の訪問看護ステーション

  • 在宅療養支援診療所

  • 医薬品調製・配送を担える薬局

  • 患者支援を行う医療ソーシャルワーカー

医療者同士がつながることで、
「がん治療=通院中心」から「がん治療=地域で支える時代」へと変えていけます。

外来化学療法を在宅へ——
それは、患者のQOLを守り、医療者の働き方を持続可能にし、
地域で支え合う新しいがん医療の形です。

私たちと一緒に、この新しい流れを広島から始めませんか?

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