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現在、広島県内で百日咳(ひゃくにちぜき)の感染が拡大しています。
百日咳は赤ちゃんや子どもだけでなく、中高生や大人も感染・発症する病気です。とくに、大人から赤ちゃんへの感染が問題となっています。
当院では、流行に対応し、「任意接種(自費)」による百日咳ワクチン(トリビック)の接種を開始しました。
百日咳とは?
百日咳は「百日咳菌」という細菌による呼吸器感染症で、激しい咳が数週間〜数ヶ月続くのが特徴です。
主な症状
乾いた咳が長引く(とくに夜間)
吸気時の「ヒューッ」という音(笛声)
発熱は軽度〜なし
乳児では無呼吸やけいれんを起こす場合も
重症化リスクが高い乳児を守るためにも、大人や妊婦の予防接種が重要です。
百日咳がなぜ今問題なのか?
ワクチンの免疫は時間とともに低下します
10代・大人も再感染することがある
咳だけの軽症で済むため、気づかずに他人へ感染させてしまう可能性が高い
実際に乳児の感染源は、家族(特に母親)が多いというデータもあります。
百日咳ワクチン(トリビック)の任意接種について
当院では、**百日咳・ジフテリア・破傷風の3種混合ワクチン「トリビック」**を用いた任意接種を行っています。
項目 | 内容 |
---|---|
使用ワクチン | トリビック(北里第一三共) |
接種対象 | – 6歳の小児(就学前後で定期接種が終わっているお子さま)- 中高生・成人(10年以上ワクチン未接種の方)- 妊婦(27〜36週)※希望者のみ |
接種回数 | 1回 |
接種料金 | 2,750円(税込) |
接種形態 | 任意接種(保険適用外/予約制) |
妊婦への接種について
海外(アメリカ・イギリス等)では、妊娠27~36週での百日咳ワクチン接種が推奨されています。
これは胎盤を通じて赤ちゃんに抗体を移行させ、出生直後から守る効果が期待されるためです。
しかし、日本では妊婦へのトリビックの安全性データが十分ではありません。
そのため当院では、以下の条件で**ご本人の希望がある場合に限り接種を行います。
27〜36週の妊婦さん
医師と相談し、有益性がリスクを上回ると判断された場合
接種をおすすめしたい方
6歳以降で追加接種の機会がなかったお子さま
10代・20代・30代で、最終接種から10年以上経っている方
妊娠中の方(27〜36週・希望者のみ)
乳児と接する機会が多い家族・保育士・教職員など
咳が長引いている方(百日咳の可能性も)
ご予約・お問い合わせ
ワクチンは在庫に限りがあるため、完全予約制です。
お気軽にご相談・ご予約ください。
📞 電話予約:082-256-4500
💻 Web予約:予防接種の予約ページはこちら
まとめ:百日咳を「予防」することが、自分と周囲の人を守ります
百日咳は、大人や妊婦が感染源となり、乳児に深刻な影響を与えることがある病気です。
ワクチンによる予防は、自分自身の健康だけでなく、家族や社会全体の安心につながる選択肢です。
うじな家庭医療クリニックでは、家庭医療専門医が一人ひとりに合ったアドバイスを行い、安全に接種できる体制を整えています。
【広島市南区|うじな家庭医療クリニック】
▶ 小児から大人まで、幅広い世代に対応
▶ 予防接種・健康診断・在宅医療にも力を入れています
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