医療コラム
- HOME
- 医療コラム

COLUMN医療コラム
こんにちは、うじな家庭医療クリニックです。
最近、広島県内で「百日咳(ひゃくにちぜき)」の感染者が増えているという報告が相次いでいます。特に赤ちゃんや小さなお子さんは重症化しやすいため、注意が必要です。
今回は、百日咳の「症状」「診断・治療法」「予防接種」「学校への登校基準」まで、分かりやすく解説します。
百日咳とは?どんな病気?
百日咳は、「百日続く咳」ともいわれるほど長引く咳が特徴の感染症です。百日咳菌という細菌が原因で、人から人へ咳やくしゃみによって感染します。
特に生後3か月未満の赤ちゃんは免疫がなく、重症化しやすいため、家族全員での対策が大切です。
百日咳の主な症状
百日咳の症状は、3つの段階に分かれています。
① カタル期(最初の1〜2週間)
軽い咳、くしゃみ、鼻水など
風邪と区別がつきにくい
② 痙咳期(2〜6週間)
「コンコンコン……ヒューッ」と連続した激しい咳
咳き込んだ後に「ヒュー」と音がする吸気(ウープ音)
夜間に悪化しやすく、眠れないことも
③ 回復期(数週間〜数か月)
咳の回数は減るが、しばらく続く
赤ちゃんの場合は、咳の代わりに無呼吸発作(突然呼吸が止まる)を起こすこともあり、非常に危険です。
百日咳の診断と治療
● 診断方法
- 採血:抗体を2回に分けて測定することで感染を判断します。
鼻咽頭検査:インフルエンザやコロナと同じように鼻から棒を入れて検査をします。15~30分で診断できます。
● 治療方法
抗菌薬(マクロライド系など)を早めに投与することで、症状の軽減や感染拡大の防止が可能です
発症から日数が経っていると、薬の効果は限定的になるため、早期受診がカギ
百日咳を予防するには?ワクチンが大切!
予防には、**定期予防接種(四種混合ワクチン:DPT-IPV)**が非常に効果的です。
● 接種スケジュール(標準的な例)
生後3か月~:3回接種(20~56日間隔)
追加接種(4回目):3回目の後、12~18か月あけて
また、ご家族やまわりの大人も追加接種を検討することで、赤ちゃんを守る「コクーン予防」にもつながります。
任意(自費)接種にはなりますが、12歳での追加ワクチン接種も推奨されています。
百日咳にかかったら…いつから学校や保育園に行けるの?
日本では、学校保健安全法に基づいて出席停止の期間が定められています。
● 登校・登園の目安
特有の咳(痙咳)が消えるまで
または適切な抗菌薬を5日間服用した後
※症状や感染状況によっては、主治医の判断で早めに登校許可が出ることもあります。
まとめ|百日咳が流行中!早めの受診・予防接種を忘れずに
✔️ 最近、広島県で百日咳の患者数が増加中です
✔️ 特に赤ちゃんは重症化しやすいため注意が必要です
✔️ 予防にはワクチン接種が最も効果的!
✔️ 咳が長引く場合は、早めに医療機関を受診しましょう
当院でも、百日咳の診察・検査・ワクチン接種を行っております。気になる症状がある方や、ワクチンのスケジュールについて相談したい方は、お気軽にご連絡ください。
📞 お問い合わせ・ご予約はこちら
🕒 診療時間:月曜日〜土曜日 9:00〜17:30
🏥 うじな家庭医療クリニッククリニック(広島市南区)
参考 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
https://id-info.jihs.go.jp/diseases/ha/pertussis/010/pertussis.html?utm_source=chatgpt.com